スマホ時代の哲学 読書会
2025.05.11
本書は2022年の単行本刊行後、2025年4月に増補改訂版が出た一冊。
自分が手に取った理由は主に2つある。
1つ目は、自分の研究での取り組みとも関連していると言えるから。
スマホ遮断やデトックスを促す訳でもなく、これからのスマホとの付き合い方を考えたり、幅広い分野の言説を引用しながら「考える冒険」をしている。
私の考えは、スマホが手放せないことを前提にしつつ、スマホによって失われがちな孤独を確保する方法、そして、スマホによって加速されがちな寂しさとうまく付き合う方法を考えることこそが大切だというものです。| (pp221-222)
2つ目は、哲学者による一般向けの本が好きだから。学術文献のみならず、アニメやマンガのセリフや場面を引用し、解説している。
例えば 『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』では魚豊さんの『チ。』のキャラクターを引き合いに出し、『衝動』というキーワードを探っている。
哲学のキーワードが腑に落ちて、マンガやアニメのアツいシーンの「アツい理由」を言語化してくれる。
そんな話を谷川さんや参加者の皆さんとして盛り上がった。
読書会があるおかげで、買った本を先延ばしせずに読んで準備するので、そういった面でも良い。
今後こういう機会があったらまた参加したい。
2025.03.07
狭めることで見えてくるもの